説明します
今日のブログのタイトルがうまく思いつかなくてそのまま書いちゃったので説明しますと、3Dプリンターで出力できるDummy 13という名前の可動式フィギュアのモデル(データ)が無料公開されているということがわかったので、そのモデルをもらって出力してみたという話です。
以下のURLで公開されているものなんですけども、これで動くフィギュアができちゃうってのがすごいし、さらにフリーだってのがすごすぎる。
それを試してみたという日記です。
早速やってみました
こんなステキなデータがあったならもっと早く試してみたかった!という感じでワクワクしてさっそくダウンロードしてみました。
マニュアルを読んでみると出力するときに3Dプリンターの設定がいくつか推奨されているようです。
英語だったので100%はわかりませんでしたがなんとなくやってみました。
なお、私は普段は材料であるフィラメントはPLAという一般的な素材を使っていて、何色かのPLAのフィラメントを持っています。
マニュアルを見ると「フレーム部分のパーツはPLAじゃなくてABSというフィラメントを使いなよ!みんなPLAばっかり使っていることはわかっているけどABSを使ってみろって!!」みたいなことが書いてありました。
……けど、わざわざABSを買うのも面倒なので、とりあえずPLAでいっちゃいますか。
(※この時、フラグが立ちました)
というわけで出しました。
わぁ、プラモデルみたい!!

すごい。モデリングを極めるとこういうのも作れるんですね……。
奥が深い。
なお、赤い方がフレームで、黄緑の方が装甲(アーマー)です。
3Dプリンターの性能や設定にもよりますが、今回はどちらも3時間前後かけての出力です。
特に部品に番号などはついていないので全部ランナーから取り外しました。
私、プラモデルみたいなのを組み立てるのは好きなんですけども、とはいえプラモデルを買うということは基本的にないのでワクワクしています。

※先に言っておくと写真左上に思わせぶりに薬の包装シートが写りこんでしまいましたがこれはマジで関係ないただのゴミですのでよろしくお願いします。
では、さっそくこれをマニュアルに沿って組み立てます……。
むむ、結構、関節とかはめ込んだりするところ固いですね……。
手が痛い……。
ペンチとかでいってみますか……。
っていう感じでめちゃくちゃ苦労しながらどうにかやっていったところ、バキッといってしまいました。

あ~、骨盤的な部分がいった。
装甲が真っ二つになったし、フレームも折れました。
たぶんマニュアルに書かれていたのはこれですね。
マニュアル通りのABS素材を使わず、PLAを使ってしまった者への当然の報いだ。
うーん、とりあえず作れるところだけ作って、折れたところはビニールテープで補強してみますか……。
できた。

おお、本来の完成品と比べるとさすがにビニールテープ貼ったところが異質ではあります。
腰をコルセットのように保護しないといけないし、サスペンダーのように肩に回さないと脱落してしまうのでこれしかないはず。
しかしながら、しっかり自立してるしすごいですね。
後ろ姿もいいです。

「かっこいいでしょ」

「ま、いろいろ動かしてたら左脚もいわしてしまっていきなり満身創痍だけどね」
ABSチャレンジしてみるか
……どうやらABSという素材のフィラメントに挑戦してみるしかないようです。
ABSのフィラメント自体はどうも1kg2,000円しないくらいでも売っているようなので買えますけども、気にしているのが3Dプリンターへの負担です。
いつものPLAだと195℃とかの温度で出力しているんですけども、ABSだと融点の関係で250℃まで上げないといけません。
まあ、この温度自体はいいんですけども、ABSを使った後は3Dプリンターのノズルの中にはABSの残りが入っているわけで、その後にPLAを使いたいとなった時にノズルが詰まってしまわないかという心配がありました。
それで3日悩んだんですけども、でもやっぱり作りたい……!その気持ちが消えなかったのでついに購入に踏み切りました。
とりあえず安いやつで!
そしていよいよ到着し、やってみました。
いざ、ABS!!

あーっ!
なんかはじっこがベッド(床)に定着しないで浮いてしまった!
これ、たまにPLAでもあったんですけどもABSは収縮しやすい性質があるということでもっと敏感なのかもしれません。
もっとベッドの温度を上げて密着させるとかの方法があるみたいです。
とりあえずベッドの温度を95℃にしていたのを105℃にしてみることにしましたがそれで解決するかな……、PLAでもなんだかいつも右手前がはがれやすいし……と思って遠くから3Dプリンタを見たところ、3Dプリンタの右が窓で、カーテンのひだがちょうど膨らんでいてそこから窓の空気がダイレクトアタックの様相を呈していることがわかりました。
いや、いつも失敗してたのってこの窓の温度が来てベッドの温度が下がったりしていたせいだったの?
と思ってカーテンを仮にマステで壁に貼り付けてやってみたら無事成功したのでありました……。

いやー、まだまだわからないことたくさんありますね。
奥が深くておもしろい。
というわけでできました。
白がABSで出したフレーム。
紫がPLAで出した装甲です。

はじめてのABSですけど、今回は細かいモデルなのでバリみたいなのができやすいのかなというのはありますが、なんかバリが取りやすいしPLAに比べるとしなやかさがあります。
へぇ~、材質の違いがあっておもしろいですね。
ところどころ茶色いおこげみたいなのがついちゃいましたが、これはPLAでも白いフィラメインとを使うと見えちゃうのでしょうがないのかもしれません。(私の3Dプリンターのメンテの問題かも)

途中で部品が破損してもすぐ代わりの部品が使えるように、もう1セット作っておきました。
ゴールドの装備でいってみます。PLAです。

相変わらずこのゴールドのフィラメントの輝きはいいですね。
というわけで、まずは白と紫を組み立ててみました。
ABSだと若干の柔らかさがあるためか若干の組み立てやすさがありました。
とはいえ、素手では厳しいところもあってペンチ使ってみたり、ペンチ使ってみたらABS部品がわれちゃったりしたところもありました。
割れたところはとりあえず3体目のパーツから使うとともに、3Dプリンター動かして不足部分だけ出力させておきます。
何で割れたかという原因ははっきりしませんが、一部出力設定ミスがあったのも一因だと思います(後述)。
そんな苦労もありましたが、ABS部品はどうも加工しやすいみたいです。
ちょっと出っ張って邪魔なところをニッパーで挟んでみたら削れました。
これはPLAだとカチカチすぎてなかなかない感覚です。
PLAはやすりがけしようとすると結構苦労するんですけど、ABSはそういう出力後の加工がやりやすそうなやさしさがありそうです。おもしろい。
そんなこんなでできました。

「だいたいうまくいったけど、左の股関節を若干いわしたぜ!!」
「ココね、ココ!」
うーん、やっぱり材質は影響ありそうですね。
そのまま白と金の3体目も組み立ててみました。
これも結構苦労した。手の皮むけたもの。

「意外に金のPLAは硬くて柔軟性が無くて、組み立て時に左腕の装甲がはじけ飛んでしまったぜ」

「あと、右のスネの装甲も割れてどっかに飛んでった」
「……おい、弱点だからスネを殴るのをやめろ」
「ついでに左のつま先もはじけ飛んだよね。ココね、ココ!」
PLAはPLAでメーカーの違いなどで硬さ違いますね。
どうも金がカチコチらしい。
しかし、うまくいったかどうかはさておきDummy 13はすごいし面白いですね……。
作れる面白さ、作った後に動く面白さがあります。


「さっき腕をあげたら左肩関節もいわしたね。ココね、ココ!」
「弱点を解説するのをやめろ」
改善の余地
さて、まだ100%の出力(=部品を破損させずに組み立てができる状態)が成功しているわけではない感じなのでチャレンジは必要そうです。
とりあえず私が持っている金のPLAは向いていなさそう。やるならもっと慎重に組み立てて、破損の都度、パーツをきちんと再出力しなきゃいけません。
っていうか組み立てるときにはじけたパーツはどこへいったのか。
あと、若干ABSが組み立て時に割れてしまったケースがありました。
私のいろんな設定上の問題とかもあると思いますが、そのほかに要因になっていそうなものとして、ABSフィラメントをよく見たら「Fan: 0%」って書いてあるのに後から気づきました。

Fanってたぶん、ノズルのところについているファン(たぶん、出力したフィラメントをすぐ冷ますためのもの)だと思いますけど、これを止めなきゃいけないってことか……。
デフォルト設定で100%でファン回してたので、0%で今度試してみようと思います。
中途半端になったフィラメントの使い道
そんなわけで、また一つフィラメントを買ってしまいましたけど、今回の1体目の出力により、3Dプリンターと同時に購入した紫のフィラメントがついに終焉を迎えんという有様になってきました。

いままで長い間いろいろワクワクしながら作ってきたね……という思いとともに、この半端なやつどうすりゃいいんだろうとも思いましたが、ABSの懸念事項だった、ノズルからABSを全部出し切るという作業においてこの半端なPLAを高温状態のノズルに押し込む(ロードする)ことでABSを追い出せばいいと思いました。
追い出すためにフィラメント使うのもったいないなと思っていましたが、これなら有効活用できていいです。
まとめ
Dummy 13素晴らしい。ありがとう!
そして、3Dプリンター奥が深い!っていう感じです。
おわり。
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