まずこれを作ってみよう
というわけで、前回でいよいよ3Dプリンターを手に入れたと言える状態になりましたので、そもそも3Dプリンターが欲しかった理由の一つである「Playdate用のケースの作成」に行きたいところなのです。
が。
先日3Dプリンタが来る前に先走って作った3Dモデルがあるので、まずこれを出してみようと思ったら、3Dプリンター用のデータを作るスライサーソフトに出力に8時間以上かかるという表示が出たのです。
んー、8時間。
夜中放置すれば朝にはちょうどできているくらいの時間なのですけど、たぶんやると私は進捗が気になって眠れなくなるので夜は無理かなと思いました。
あと、この3Dプリンター(Kobra Neo)は静かなので自分で試している限りではお隣には作動音が聞こえることはないとは思うのですけども、万が一トラブルとかで変な音が出たら深夜に迷惑極まりないというのもあるのでやめときたいところ。
私はまだこの3Dプリンターのことを知らなすぎるので慎重に行きたいと思います。
では、日中8時間放置……となると、これまた気になってしまうので放置は無理だと思いました。
もう少し私が慣れてからだと思います。
ということで、Playdate用のケースを作るのは休日にするとして、その前に作ってみたいと思っていたのをやってみることにしました。
電源タップをひっかけるフックが欲しい
何が作ってみたかったのかというと、フックが欲しいのです。
私は先日、3Dプリンターのためにでかいスチールラックを買ったのですけど、全体としては収納容量が増えたものの3Dプリンターが思ったより大きな容積を占めたもので、元々置いていた電源タップがおけなくなっていました。
これをできることならスチールラックの柱にひっかけたいのです。
具体的にはこちらです。
地味に汚くて申し訳ありませんが、電源タップの裏を見たら小っちゃいフックの穴がありましたので、この穴を使って……、
スチールラックの穴にひっかけるフックが欲しいのです。
とりあえず適当なS字フックでひっかけたのですが、穴のサイズが合わなくて落ちちゃうのです。
これを解決したいのです。
計測
ではまずは、穴の大きさなどを計測します。
これがまた先日買ったノギスさまさまといったところでした。
ノギスってパイプみたいなものの太さを測る道具なのかと思っていたのですけども、実は穴の直径なんかも測れる(タイプもある)のですね!!すごい楽!
今回のノギスはさらに穴の深さなども測れるのですごいやりやすかったです。
いやー、ノギスには10年は前から……いや、子どもころから出会いたかったかも……。
こんな便利な道具があったなんて!
とにかくそんな感じであちこちの大きさを測ってデータを集めたら、次はどういうフックを作ればいいか妄想を膨らませます。
ここではじプロの経験が生きる
立体をどうすればいいか……というところですが、今、私の頭の中で立体物を創造しようとすると出てくるのがはじプロの3種の神器なのです。
すなわち、直方体と円柱と球。
ここ数年はこれらを組み合わせるという遊びばかりしてきたもので、はじプロ脳になっているのではないかと思います。
というわけで、まだ基本操作しかわからないBlenderで作ってみた形状がこれです。
これはどうなっているかというと、円柱と直方体を並べただけという状況です。
角を丸める「ベベル」という機能で仕上げを入れている部分もありますけども、作り方としては円柱とか立方体を呼び出して、XYZ軸で大きさと位置を指定して置くというもので、はじプロとやっていることがほぼ同じなんですよね……!
知らぬ間に初歩的な3Dモデリングのスキルが身についていたのかもしれない……!
サクッとできたので自分でもびっくりしたくらいです。
なお、Blenderでははじプロでいう「れんけつ」みたいな親子関係の設定もできるみたいですけども、今回みたいに3Dプリンタ向けのモデルを作るだけなら特に連結は不要で、円柱と直方体をこのようにぴったり置いていくだけでOKでした。(めり込むように重ねても問題なさそうで、はじプロでいう「動く」をオフの状態で作っている感じ)
お手軽すぎる。
作ってみる!
モデルのデータができたので、続いて、3Dプリンターが認識できるようにスライサーソフトに入れます。
ここで、3Dプリンターが下から少しずつ作っていくときに問題となる、空中に浮いてしまう部分については「サポート」が作成されます。
こちらの画像のような感じで、水色部分がサポートになります。
これを勝手にやってくれるのが本当にうれしいですね……。
事前に3Dプリンターについて調べ始めたときには、このサポートも自分で考えていい感じにつくらなきゃいけないのかと思っていたのですけども自動で一発とは。
で、できたのがこれです!
サポートがついているので、手でもぎ取りました。
これがまたもぎ取りやすくて、作ったものは硬すぎるくらいなのに、サポートは取れやすくする技術ってどうなってんだろうと思った次第です。
空中に浮いていてサポートに支えられていた部分もきれいに取れました。
3Dプリンターが動いたところが斜めに線になっていて模様みたいになってますね。これはこれで。
ちょっと気になるところは、電源タップ側のフックです。
ここはマリオの土管みたいにカクカクと設計したのですけども、根元の方が斜めな感じで出来上がりました。
土管型を下から作っていくとなると、最後のちょっと太くなるところはサポートが必要になるはずですけどもサポートが作られなかったので、できる範囲で出力されたのかなと思います。
しかしながらそんなに影響はなさそうです。
(※設定によっては作ろうとすればここもサポートが作れたらしいです)
使ってみる!
そして早速ですがスチールラックの穴にこうです!
縦2穴に差し込む感じにしたのですが、差し込むところの直径を穴のサイズより1~2mm小さめに作ったらスッとはまり込む大きさになってぴったりでした。
でもって細い方を電源タップの穴にこう!
電源タップ側のフックが異常に細い気がしますが、これしか入らない感じでした。
ただこのPLAという素材はかなり硬いので結構大丈夫だと思います。耐久性は使ってみてですね。
というわけで、配線が整理されておらずすみませんがいい感じにひっかけられてとても安定しました。
できた~!
まとめ
こういうちょっとしたものであれば、はじプロみたいな感じで作れちゃうことがわかってかなり興奮した次第です。
ちなみに今回はモデル作成から完成まで1時間ちょっとで出来上がったと思います。
(うち、3Dプリンターの出力自体は25分くらい)
もっとBlenderが使いこなせればかなり可能性が広がりそうだなと思いました。
おわり。
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