がんばった記録を手元に残しておきたい
去年の春に情報処理技術者試験「ITストラテジスト」を受けてみたのですけども、この試験はマーク式、記述式ときて、最後に論述式という論文を書く問題が出ます。
この論文を書くというのが私にとっては大きな関門になっていて、「2時間以内に2,200字以上は書かないといけない」「問題文にある内容の経験がない」「そもそもきちんとした文章を書くのが苦手」というのをなんとかクリアしないといけないという、非常に難易度が高くてやりごたえのあるものになっています。
今回はそんな論述式の関門を乗り越えることができたのでとてもうれしい……!という気持ちなのですが、その一方で、「……でも、そういえば私はどういう文章を書いたのだろう?」という気持ちも出てきました。
あの2時間は文章をひねり出すのに必死で、最終的にどんなのが出来上がったのかは大雑把にしか覚えていません。
たぶん私の人生ではもうこんな論文を書くような試験はやることもないだろうことも考えると、あれだけがんばったものがこのままこの世から消えてしまう(※一定期間後に破棄される模様)というのはさみしいと思えてきたので、答案の開示請求をしてみることにしました。
開示請求をやる
開示請求なんてそんなものがあるのか、というところなのですが、答案が個人情報ということで法的に開示できることになっているそうです。
やり方については先駆者の方々の情報をありがたく参考にしました。
少し費用と時間がかかりますけども、「保有個人情報開示請求書」というのを作って送るあたりからのスタートでした。
なんかこういう個人情報の開示だなんて書類は作ったことはないので少しばかり緊張しました。
あと、実は前にも開示をしてみたいと思ったことはあったんですけども、わざわざこういう開示なんてするとマークされるのではないかという根拠のない不安から躊躇したりといったこともあったのでした。
それについては今回はもう最後なのでいいかなと思ってやったというのもあります。
そんな感じでしたが、最初の書類の送付から数週間後、無事に答案のカラーコピーが送付されてきたのでした。
会場で見たあの答案用紙が、カラーコピーとはいえ手元にあるのがなんだかうれしいです。
制限時間を気にせず、じっくりと観察することもできます。
内容を見るぜ!
というわけで、今回のメインは論文なのですけどもそれだけでなくて全ての答案を請求してみたので順番に見ていきます。
午前Ⅱ マーク式
今回は午前Ⅰ(マーク式)の免除の権利を持っていたので午前Ⅱからのスタートでした。
でもって答案用紙がこれ!(黒塗りは私がやりました ※設定の都合で黒というか緑塗りになりましたが気にしないでください)
いやー、この紙を落ち着いて見られるというのがなんとも新鮮な気持ちです。
なにせ、実際の試験中なんかは、
・受験番号の記載、マークが間違えていないか心配で何回も見直してしまう
・生年月日の記載、マークが間違えていないか心配で何回も見直してしまう
・いきなり難しい問題が出てくる
・制限時間内に最後までいけるか気になる
・「ア」だと思ったのに間違えて「イ」にマークしていないか1問ごとに気になる
・解答欄を1問ずつズレてマークしていないか気になる
・しっかり機械に読み取られる濃さでマークできているか気になる
・なぜか同じ選択肢が続いてしまいめちゃくちゃ不安になる
などなど、不安のオンパレードなので落ち着いてなんかいられません。
……って書いていて、そういえばと思いましたけど、もう数日で大学入学共通テストですか。
共通テスト受ける直前にわざわざここを見ている人はいないと思いますけども……、マークシートでの試験では以上のようなこと気になるかもしれませんけど、たぶんみんなそうなので負けずにがんばれ!!!!
いや、模試とかで何回もマークシートやっていると思うのでいまさら私が言うまでもないような気がしてきました。なので、とにかくがんばれ!!!!
あと、修正するときは落ち着いてきれいに消しましょう。消しカスもとりのぞきましょう。
なんか私の答案にはちっちゃい消しカスみたいなのがついてました。
自己採点と同じ点数だったので影響なかったみたいですけども。
答案用紙の消しカスの無さには自信があったので、私の消しカスではなく開示でコピー取るときに何かがついたのかもしれないですね。(そう思いたい)
午後Ⅰ 記述式
続きまして、記述式の試験です。
こちらにある黒塗りは私が塗ったのではなく開示されなかった部分です。
点数とかが書いてあるみたいです。(モザイク処理は私がやりました)
どうなっているのか気になる……!
この試験は、問題が4つ出て、その中から2問選択して回答するというものです。
この選択も悩みどころなのですけども、時間がどんどん過ぎていくのですぐ選ばなくちゃいけなくて難しいのですよね。
もう完璧に行ける人であれば何も考えず問1と問2をやっちゃえばいいのですけども、私の場合は解答用紙が配られた時点で、解答欄の文字数の多さを見て多めなところは時間かかりそうなので避けます。
つづいて探すところと言えば、知識から何かしらの単語を回答するような5~10文字サイズの解答欄です。(今回のITストラテジストだと全部マス目で文章で回答するものになっているので例外ですが)
なぜかというと、その回答欄が問題文中の選択肢や文章中から選ぶ形式だといいのですけども、完全にその単語を知らないと回答できない設問であるならばそこが0点になってしまう可能性があるので、試験が始まったらすぐに問題を見て「こんなの知らん!0点確定!」と判断したら他の問題に行く感じにしています。
逆に答えがわかるのならば確実な得点源となるのですけども、不安な時は0点になりうる設問よりも文章を書く設問で部分点を狙いたいという考えです。
午後Ⅱ 論述式
そして、私が欲しかった論述式の答案です。
こちらは黒塗りされているところはなく、得点などの書き込みは無いみたいです。
この答案用紙というのが原稿用紙を綴じた冊子みたいな形式なのです。
これを見る度に、はじめて論文のある試験区分を受けたときの記憶がよみがえります。
あのときはあまりの論文の苦手さから対策ですら全くやりたくなかったし、論文に対策が効くということすら理解していなかったので完全に無対策で試験を受けに行ったのでした。
しかも社会経験もゼロと言えるくらいで問題慣れもしていない状態だったので、午前のマーク式は行けたものの午後Ⅰの記述式の時点でヒィヒィ言う始末。
そして、どうにか午後Ⅰ書くだけ書い…た……、と思ってたら午後Ⅱの時間に目の前に冊子状の答案用紙が配られて「は?」となった次第です。
問題用紙かと思ってよくみたら答案用紙だし、論文に入る前に「あなたが論述しようとするプロジェクト」のアンケートのページが出てきて、「何聞かれているのかさっぱりわからん」という感じで帰ってきて、バッチリD判定(Aが合格、BCDが不合格)をいただいたものでした。
その後、問題集の論文の事例を自分の経験として書けるようにしたり、書き方のパターンを確立したりした結果、B~C判定をいったりきたりするようになりました。Dはもう出なくなったので、論文が苦手な私でももうC以上は行ける!という点で自信につながりました。
そのあとはもう少しコツみたいなのをつかんで、だんだんA~B判定が出るようになって勝率が徐々に上がってきて今日にいたるという感じでした。
いやー、過去の私からするとずいぶん成長したものです。我ながら感慨深いものがあります。
やはりやり続ければできるようになるものだなと……。
と、これまでの自分の努力を反芻したところで、満を持して開示してもらった論文を読んでみたのですが……、
あっ、なんか恥ずかしい!全体的に文章がつたない感じがする!
成長したとか思ったけどあまり成長してないかもしれない!
そんな感じで思わず目を背けてしまった次第です。
いや、確かにこの問題に対して聞かれていることや求められているであろうことについては我ながらポイントを抑えた感じで書けてはいる気がするのですけども……。
今書いているブログの文章もアレな感じだとは自覚してはいるのですがそれ以上になんか文章が気になるというか……。
得点はできるけどエレガントではない文章かも、という感じでした。
うーん、論文試験に挑み始めたもっと早い時点で請求して反省したほうが良かったのかもしれないです。
また内容のほかにも文字数が少し気になりました。
設問アイウとあるうちの設問ウは以下のような感じ(ぼかし処理済み)だったのですが、
文字数としては600字以上が必要なところ、800字に到達する前に終わっていて、わりと改行とか行頭を開けているところとかが多くてスカスカに見えました。
念のため、文字が入っているマスだけを数えてみたら635だったので危なかったかもしれません。
改行やインデントがどこまで許容されてカウントされているのかはわかりませんが、もうちょい長く書いた方が安心かも……?
まとめ
というわけで、答案を開示請求したらいろいろと発見があって面白かったです。
開示請求するとあちらの方にいらぬお手間をとらせてしまうかな……とちょっと思ってしまったりもしたのですけども、一応そういう権利はあるのでアリなのだろうと思いました。
おわり。
コメント